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お待たせしました。泡盛のコーナーの一角を担う泡盛工場潜入ルポ。これさえ読めば泡盛の製造方法がばっちりわかるってもんです。
いやぁ、ためになるHPだ。こころよく潜入させてもらった神谷酒造所に感謝感謝。
南光を飲みながら書いたので文章が心地よく揺れています。キーワードは回転ドラムだ。



洗米・浸漬

泡盛の原料はタイ米です。日本のお米ではないんですね。

まず、米を回転ドラムという機械に入れます。後でもどんどん出てきますが、この機械は泡盛製造の過程で大活躍します。この機械を頑張って自分で買うことができれば自宅で泡盛が作れるかもしれないぞ。
1回に入れる米は約500キログラム。これで1升瓶約400本分の泡盛が出来るそうです。

さて、まずはこの米を洗う作業。洗米といいます。ヌカを取り除く作業ですね。回転ドラムを15分程回し、米を洗います。この作業は回転ドラムがせっせとやってくれます。あぁ楽ちん。家にも小さい回転ドラムがあれば、米を研ぐのも苦にならないのに。
洗米が終わったら、米に水を存分に吸わせて柔らかくします。これが浸漬という工程です。その後、30分かけて水切りを行います。ここまでは規模の違いあれお米を研ぐのと同じ作業のような感じ。弁当屋さんが開業出来そうな展開です。




蒸米

ここから、弁当屋さんと違う工程に入ります。回転ドラムに入ったままのお米にボイラーの蒸気を1時間くらいあてます。そうすることによって、後で入れる黒麹菌という菌が米の澱粉により繁殖しやすくなるそう。蒸すことによって米の温度自体も急上昇。1時間くらい蒸したら、米に風を送り45度程度まで温度を下げます。

そしてここで黒麹菌を加えます。黒麹菌が泡盛を泡盛とさせている一番のポイント。この黒麹菌は胞子の色が黒いためにそう呼ばれてます。だから泡盛も製造の途中までは黒い色が少し残った感じで行われます。

さて、この黒麹菌は米の澱粉をもとにどんどん増えていきます。それとともに温度も上がっていきます。温度が上がりすぎると黒麹菌の繁殖もにぶくなるので、42度くらいになると回転ドラムが回り、38度まで下げます。これを一晩中続けるとのこと。回転ドラムは無人で真っ暗な工場内のなか、もくもくとその中で黒麹菌を培養させているわけですね。回転ドラムに感謝。感謝。泡盛づくりの第1日目が終わりました。




製麹

さて2日目。徹夜で培養を終えた回転ドラムの役目はここまで。回転ドラムは米を洗って蒸して菌を培養させての大活躍。ミニ回転ドラムがあれば、泡盛づくりのまねごとや弁当の仕出し、食器乾燥機や洗濯機の代わりなんか出来そうですね。どっかで売ってないかな。

米は回転ドラムから麹棚というとこに移されます。ここでも温度調整を行い、黒麹菌をどんどん培養させます。時々かくはんさせます。大きな工場だと円盤製麹機というのがあって、自動化されているようですが、ここの工場ではこの工程は手作業。お疲れさまなのです。

黒麹菌は蒸された米に付着し、米に含まれる澱粉を糖化させていきます。その糖が後にアルコールへと変わっていくわけです。

この時点で意外にも米はサラサラしていて、にぎるとちょっとねばっとなる程度です。麹米といいます。泡盛の面影今だ見えず。




仕込み・発酵

3日目。いよいよ泡盛っぽく見えてきます。

タンクに800リットルの水を張り、麹米と酵母を入れます。この状態を「もろみ」といいます。酵母の量は約5リットル。酵母は糖を吸収してアルコールとクエン酸(炭酸ガス)を出します。これがアルコール発酵。発酵が盛んなときは写真でもわかるとおり、たくさんの泡が出る。どんどんアルコールが作られているわけです。なんとなくおぉ生きているぞって感じになりませんか。実際、酵母って生きているわけですしね。クエン酸は発酵中で空気中の雑菌から、もろみを守るバリアーの働きをするとのこと。

この発酵させる期間が、夏だとおよそ12日間、冬だと15日間くらい。その間、毎日かくはんさせ、発酵を促します。




蒸留

12〜15日の間、発酵を進むのを待つのは大変です。ここに発酵が終わったものがありますのでこちらで進めましょう(料理番組風)。

もろみの状態から2週間程度発酵させたものを「熟成もろみ」といいます。この時点でアルコール分は約18%。ここから蒸留という作業に入ります。この作業で、熟成もろみの中からアルコールなどの揮発成分を抜き出すわけ。蒸留によって度数の高いお酒が作られるようになったらしい。ブランデーやウォッカ、ウイスキーも蒸留によって生まれるとのこと。蒸留技術に感謝なのです。

さて、いよいよ蒸留の開始。アルコールと水ではアルコールの方が沸点が低いので、その温度差を利用してアルコールが沸騰する程度の温度でもろみを湧かします。

するとアルコールたっぷりの蒸気が上がってくる。この蒸気を冷やして液体に戻したのが原酒となるわけです。いよいよ製造過程で酒という言葉が出てきました。もう一息ですね。水は沸点に達しなくても少しずつ蒸発します。最初の蒸気にはアルコール分が70%くらい含まれているそうですが、だんだんアルコールが無くなってくると、その濃度は薄くなり、最後らへんの蒸気のアルコール濃度は10%程度になるそうで結局、原酒は44%程度のアルコール濃度に落ち着くそうです。原酒は透明な色。黒麹菌の黒は蒸発しないのでここで、ようやく泡盛の色になるわけです。あぁ酒臭い。




熟成

作られた原酒は一度保管されます、熟成ですね。そうすることで味がまろやかになるとのこと。さ、そしていよいよ出荷です。

これら原酒は製品化される前にそれぞれの度数に応じて水を加え、濾過器で油分を取り除きます。そして瓶詰作業を行って完成ってなわけです。

ちなみに泡盛の瓶ってのはかなりリサイクルされています。飲みすぎて瓶を割らなければまた新たな泡盛として生まれ変わるわけ。居酒屋でボトルをキープするときもキープ名をボトルに書くのではなく、ラベルに書くように変わってきてます。

ちなみに神谷酒造所ではラベル貼りも機械でなく、手作業で行っているとのこと。多少ラベルがゆがんでいてもそれはご愛嬌でしょう。

全工程16、17日ってとこでしょうか。これで泡盛の完成です。

さ、乾杯しましょ。





閑話休題

酒づくりで一番難しいことは、同じものが作れないということだそうです。微妙な温度で黒麹菌の繁殖や、糖の分解が変わってくるからでしょうか。でも酒づくりの楽しみもそういうとこにあるようです。夏と冬でも発酵期間等の違いもあり、結構微妙なとこがあるんでしょうね。冬になかなか発酵時の温度が上がらないときは機械の下にホットカーペットを敷くこともあるそうで。

ちなみに神谷酒造所は3名で酒づくりに取り組んでいます。小さな工場なので手作業の面も多いのかもしれません。結構大変そうですね。でも一番働いているのは回転ドラムだったように思えるのは私だけでしょうか。回転ドラムってのは、本物のドラム缶を使ってた時代もあったそうだ。あと、洗濯機を改造して蒸留機にしてたそう。本当かよ。こんな機材で泡盛が出来るのなら、私も今夜から蔵元になれそうな気がしてきた。

通販でミニ回転ドラム売ってないか調べてみよ。


予告編も見てみます?

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